図書館を大阪工業大学生とともにプチリフォーム 3月6日 ヤングアダルトコーナーOPEN!(平成30年3月7日)
泉大津市立図書館を大阪工業大学生とともにプチリフォーム計画始動中
3月6日 ヤングアダルトコーナーOPEN!!
<概要>
現在の泉大津市立図書館は昭和58(1983)年に建設され、平成30年で35年目を迎えます。昔ながらの地域に密着したこの図書館のプチリフォーム計画を、大阪工業大学前田茂樹ゼミの大学生が進めています。
リフォーム計画は平成29年4月から開始しました。泉大津市では大阪府立江之子島文化芸術創造センターの紹介で大阪工業大学の前田茂樹准教授とこれからの図書館のあり方について協議を進めていましたが、その過程で泉大津市の担当者から「市立図書館を少しでもリフォームしたいが予算がほとんどないので、学生さんの知恵と力をお借りして、DIYのような形で小さくリフォームできませんか」と相談をもちかけたことにより実現しました。
前田茂樹准教授のグループは、これまでも福井県高浜市にある「海の家」のリフォームと運営を学生とともに実現させた実績があり、今回もその経験を活かしての実施となりました。
平成29年度中に、市民向けワークショップを2回、市立東陽中学校において図書部員とのワークショップを1回実施し、市民の声や中学生の声をリフォームに活かす努力もしてきました。
<注目点>
- 2階にヤングアダルトコーナーを新設しました!
- 平成30年3月6日午前9~10時、オープニングイベントとして、前田准教授と大工大生によるプチリフォーム解説を行いました!
<プチリフォームの詳細>
プチリフォームは平成29年度~30年度にかけて、2回にわたり実施します。
1回目は、図書館2階部分におけるヤングアダルト図書コーナー(YAコーナー)の設置です。オープンは平成30年3月6日午前9時です。
図書館2階のYAコーナーは、従来はオープンスペースとなっていた空間を中高生向けの図書スペースとすることで、図書館空間を効果的に利用できるよう設計しました。これまではお話し会や映画会などが行われていたスペースのリフォームとなるので、従来使用もできるような工夫もしています。来館した中高生が靴をぬいで本を読めるよう、絨毯を敷いたボックスを組み合わせた読書空間をつくりました。書架は読書空間の外側に配置し、映画会の際もスクリーンを遮らない工夫をしました。また柱部分には黒板になる塗料を塗布することで、チョークで文字を書けるようにすることで、本を読んだ感想など情報交換ツールとして活用できるようにしました。YAコーナー新設に際しては、ワークショップを通じた中学生の意見も参考にしました。
2回目は、図書館1階入口における新着書架のリフォームと、図書館内のサインやデザインの変更を中心に考えています。図書館1階入口部分は図書館の導入部のため、来館者が「図書館が変わった!」と思えるような書架の設置を計画します。
また、貸出しカウンターのサインを変更したり、1階書架のサインを一新して本を探しやすくする工夫を検討しています。1階部分のお披露目時期は未定ですが、市民とのワークショップなどを実施しながら、すすめていく予定です。
<市と大学 双方のメリット>
泉大津市では、南出賢一市長の主導で読書推進政策をすすめており、来館者に対して市立図書館に関心を持ってもらう取組の一つとして、今回のプチリフォーム事業を位置づけています。財政支出を抑えながら、少しでも使いやすい図書館運営を実現したい泉大津市としては、DIYとはいいながら建築家の卵ともいえる学生と協働することで、低予算でより質の高いプチリフォームを実現することが可能になったことがメリットです。
大阪工業大学前田ゼミとしては、学生が地域自治体とリアルに関わりながら実際の設計施工を進める中で、建築士としてのスキルを身につけることができる点がメリットです。つまり、大学が進める学生のアクティブラーニングと地域貢献が同時に実現できる機会になったのです。
<南出市長による読書推進政策~読書量日本一のまちづくり~>
語彙力を高め、自ら考え表現できる力を養うために、子どもたちの読書量を増進。そのために、図書館政策の見直しと、能力開発教育の導入を実現します。(南出けんいちオフィシャルサイトより)
<前田茂樹准教授プロフィール>
大阪大学工学部建築工学科を卒業後、東京藝術大学の大学院に進んだ後、 2000年より、フランスの世界的な建築家であるドミニク・ペローが率いる建築設計事務所にてバルセロナやミラノのホテル、大阪富国生命ビル等を担当。2008年から前田茂樹建築設計事務所を設立し、パリでのインテリアや公園計画を遂行した後、2010年には日本に帰国し、ジオ-グラフィック・デザイン・ラボを共同設立、大阪工業大学建築学科専任講師に任用される。 4年生では研究室で一体となって実施を前提としたコンペに取り組む。建築設計の実践としては、廃校となった小学校の改修計画や、バングラデシュの災害援助施設等、大学の研究室と社会との接点を出来るだけ多く取り、学生の自主性を促す。
- 賞歴
コソボ空爆避難住民のための仮設住宅コンペ "Architecture for Humanity" 入選、中之島新線新駅企画デザインコンペ大江橋駅最優秀賞、日本建築学会近畿支部 U-40 コンペ「六甲の展望台」 入選、バングラデシュ・サイクロンシェルター国際設計競技、日本建築学会作品選集(大阪富国生命ビル)、日経ニューオフィス賞奨励賞(ノルトロック新社屋) - 編著
「海外で建築を仕事にする」(学芸出版社) - 作品
大阪富国生命ビル(ドミニク・ペロー建築設計事務所にて担当)、ノルトロック・ジャパン新社屋、リクルートグループ関西会議室、佐那河内村古民家改修、ホームホスピス みぎわ、Kyotograhie 2016 会場構成、バングラデシュの災害援助施設等
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更新日:2023年08月01日