農林水産省・武村副大臣の泉大津市視察(令和5年12月27日)
~ 新たな農業連携モデルを創出 泉大津市から全国へ ~
12月20日に武村農林水産副大臣が泉大津市を訪問し、市が独自で実施する「農業連携」や「食」に関する先進的な取組みについて視察しました。
概要
本市では、「市民の健康増進」及び「食料危機への備え」の観点から、今年3月に「安全・安心な食糧の安定的確保に関する構想」を策定。今年度、本市の構想に賛同する6自治体と農業連携協定を締結しました。本構想では、生産地と消費地をダイレクトに繋ぐ新たなサプライチェーンを構築することで、生産地において有機栽培された農作物等の販路拡大や生産者の所得向上に繋げ、泉大津市のような消費地においては安定的な食料確保や市民の健康増進を図るなど、双方の地域課題を補完する取組みを進めています。
視察内容
農業連携先である北海道旭川市の今津市長、武村農林水産副大臣と南出市長の3者で自治体間農業連携のあり方、オーガニックビレッジ、本市の全ての小中学校が給食で導入している「金芽米(きんめまい)※」について、意見交換を行いました。また、意見交換終了後、市内の認定こども園を訪問し、農業連携先で生産された特別栽培米や有機食材などを使用した給食を喫食しました。
※金芽米とは
特殊な精米加工で普通の白米よりも栄養素やうま味成分を多く残したお米。泉大津市では、今年度から農業連携先で生産された有機米や特別栽培米を金芽米加工し、市内の全小・中学校(11校)の給食で提供。また、金芽米を活用し、妊婦や子育て世帯への支援施策を実施している。
意見交換の様子
(左から今津旭川市長、南出泉大津市長、武村農林水産副大臣)
金芽米試食の様子
市内認定こども園の視察
左:南出泉大津市長、右:武村農林水産副大臣
武村農林水産副大臣 コメント
視察を通して、これからの日本の有機農業の発展について大きなヒントを得た。有機農業では、販路が一番の課題であるが、泉大津市のように確実な販路(消費地)となることを生産者に示すことで、生産者は安心して高品質な農作物の生産に取り組めるようになると確信した。「食」については消費者の理解が重要となるので、泉大津市の先進的な取組みが全国へ広まり、日本の農業の持続的発展に繋がることを期待する。
泉大津市 南出市長 コメント
本市のような農地を持たない都市部は、生産地に生かされている。今、全国の生産地において農業従事者の高齢化や休耕地の増加、資材価格の高騰など農業の存続に課題を抱えている。本市では、どのような状況下でも、「市民の食を守り、市民の命を守る」という使命のもと、「農業連携」や「食」の施策を実施し、生産地と消費地が共存“共生”できる関係性の構築を目指している。生産地における農業の持続的発展に寄与できるような新たな農業連携モデルを構築・発信し、全国へと広げていきたい。
旭川市 今津市長 コメント
旭川市では、泉大津市との連携をきっかけに、有機農業の面積を増やそうという動きが広がっている。これは泉大津市の“安定した販路“があるからこその動きだと感じており、本市にとって大きなチャンスだと捉えている。今後は米以外の農作物や、子どもたちの食育分野へと連携を拡げ、泉大津市との連携を通じて日本の農業を守っていけるよう取組みを進めていきたい。
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更新日:2024年01月04日