地域資源を活かし、不足する避難所問題を解消へ(令和2年7月2日)

更新日:2023年08月01日

泉大津市は新型コロナウイルス感染拡大の恐れがある中での災害発生に備え、民間工場、柔道場などを避難所として活用する協定を締結した。

新型コロナウイルス感染症対応で、1人当たりの専有面積を1.65平方メートルから4.0平方メートルに見直し、各避難所の定員が大幅に減少。国からはホテル・旅館等の活用についての助言も出されているものの、宿泊施設が多い地域ではない。

地域資源と民間のスピード感を活かし、コロナ禍における「3密」を回避する多様な避難所を確保することが狙い。

協定は、災害発生時に避難者が市内32か所の指定避難所で収容できない際に、臨時避難所の協定を結ぶ、住友ゴム工業株式会社株式会社泉大津工場(工場長:箱嶋英一)の体育館や駐車場、車谷環境設備株式会社(会長:車谷政宣)の柔道場などを活用し、3密を回避する分散避難を行うもの。

住友ゴム工業株式会社泉大津工場の敷地は道路を挟んで工場エリアと本館エリアの二つに分かれており、体育館や駐車場もある本館エリアの一部を避難所として活用する。想定避難人数は体育館と駐車場を併せて約500名。

体育館の面積は約1,000平方メートル。うち約930平方メートルを避難スペースとして活用。今月3日に出された大阪府の避難所運営マニュアル作成指針(新型コロナウイルス感染症対応編)を踏まえ、1人当たりの確保面積を約4平方メートルとした場合、約230名分に相当する。また、体育館には男女別のトイレ・洗面台・シャワー室も完備されており、衛生設備も整っている。

本館は1階ロビーと会議室の合計約130平米を、また一度に大人が約20人利用できる広さ約100平方メートルある大浴場も避難者に解放する。活用予定の施設はいずれも耐震化されており、安全面・衛生面でも優れた避難機能を有している。

また、感染防止やプライベート空間を保つため、増加が予想される車中泊避難を選択される方の受け入れ先として体育館前の駐車場(約100台)の活用も盛り込まれており、新型コロナウイルス感染症の拡大により顕在化した課題を解決する「マルチ型避難所」となっている。

また車谷環境設備株式会社は社屋に併設された柔道場と従業員用トイレ・シャワーなどを開放する予定。柔道場の広さは90畳あり、想定避難人数は約40名。

住友ゴム泉大津工場の体育館は、地域のママさんバレーボールチームが、車谷環境設備株式会社の柔道場は地域の小中学生約40名が普段から練習に励んでおり、両施設ともに地域に根差した施設。

南出市長は「コロナで避難所のあり方も大きく変わってきた。これまでの前提にとらわれず、官民連携でポストコロナの避難所の課題を解決していきたい」としている。    

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