令和4年度施政方針
令和4年第1回市議会定例会で、南出市長は令和4年度の市政の基本方針となる施政方針を発表しました。
施政方針
令和4年泉大津市議会第1回定例会の貴重なお時間をいただき、令和4年度の市政運営の基本方針を申し述べる機会をいただきましたことに対し、感謝を申し上げますとともに、議員各位並びに市民の皆様にご理解とご協力を賜りたいと存じます。
2期目の市長に就任して1年が経過しました。この間、官民が力を合わせて市民とともにまちづくりを進め、市民の皆様の暮らしに笑顔が一つでも多く生まれるよう全力で取り組んでまいりました。
昨年を振り返りますと、6月にはベイエリアのなぎさ公園で、賑わいづくりや環境美化を目的とした実証実験により市民ニーズの高いシーサイドバーベキュー施設がオープンし、都市型アウトドアによる地域活性化の可能性が拓かれた年でした。
9月には、“新しい”図書館シープラがオープンし、開館後5か月の1月末には来館者が15万人を突破しました。市民の皆様に親しまれ、たくさんの取組みが創出されるなど、新たな人の流れができています。
そして、(仮称)小松公園においても、「みんなでつくる未来の公園」と題し、市民参加型で設計や運用、活用についてワークショップを行うなど令和5年供用開始に向けた取組みを進めるとともに、令和6年の開院をめざし、市民の皆様が安心してより質の高い医療を受けることができる、(仮称)新泉大津市立病院の実施設計・施工事業者を決定するなど、泉大津を未来につなぐための取組みも着実に進んだ1年でありました。
一方で、昨年は一昨年に続き新型コロナウイルス感染症によって、市民生活や市内経済が大きな影響を受けた1年でした。変異株の出現により幾度となく感染の波に翻弄されながらも、市民の皆様の命と生活を守り、地域経済を取り戻す、健康の根本を見直す、こういった信念のもとに、感染予防対策や市内経済の活性化対策、市民生活の安定化、コロナ禍での多様な視点を持った防災対策、コロナの後遺症やワクチンの後遺症で悩んでいる人をサポートする後遺症者改善プログラムやオンライン相談などにも取り組んでまいりました。
しかし、長期化するコロナの影響により、これまで見えてこなかった問題や課題も顕在化しています。ジェンダーギャップや広がる格差、ひとり親や独居高齢者の孤独や孤立化、子どもの心身への影響、健康や環境問題、経済に関する不安要素等、先送りできない問題に対して、既成概念にとらわれることなく善処してまいります。
さて、3年後の2025年には、「大阪・関西万博」が開催されます。
本市は、官民連携・市民共創の理念のもと、様々な全国共通の課題解決に向けた取組みを先駆けて展開しています。万博を追い風に、引き続き、関西万博の共創パートナーの一員として、生物多様な海づくりやリビングラボ等、共創チャレンジとして様々な実証実験を実施し、市民の生活の質(QOL)向上や社会課題の解決につながる取組みを創発してまいります。
そして、泉大津市は、本年、市制施行80周年の節目の年を迎えます。
「つむぐ ひろがる #おづの未来」のキャッチフレーズのもと、コロナ禍を乗り越え、市民の皆様と心を一つに、様々な事業を実施し、未来に向けて希望が感じられる1年をともに創り上げていきたいと存じます。
市制施行80周年を迎える本年を「再始動(Restart)・泉大津」の起点とし、市民の皆様と手を取り合いながら、未来へと続く持続可能なまちづくりを進めるための礎の1年にしてまいります。
それでは、令和4年度の主要事業を、「第4次泉大津市総合計画」の基本計画に掲げます7つの政策分野に沿ってご説明いたします。
1点目「力を合わせて市民の笑顔があふれるまちづくり」についてでございます。
はじめに、令和4年4月1日に市制施行80周年を迎えるにあたり、その節目を祝うため80周年記念事業を実施し、コロナ禍を乗り越え未来へと続く持続可能なまちづくりに向けて、市民の皆様と心ひとつに一丸となって泉大津市を前に進めていく契機とします。そこで、官民連携・市民共創の視点のもと、市民ワークショップやアンケートを通じて、小中学生や市民の皆様の想いやアイデアを取り入れ企画した13のシンボル事業を実施します。加えて、市民、団体の皆様が主体となって企画、実施する市民提案事業に対しても事業費の一部を助成するなど、本市の魅力を市内外に発信する事業を市民の皆様とともに創り上げてまいります。
さらに、人口減少や少子高齢化、新たな感染症の拡大、大規模な自然災害の頻発などにより顕在化した様々な社会課題や地域課題に迅速に対応するためには、民間事業者等の持つ技術やノウハウ・アイデアを活用することが重要であることから、官民連携・市民共創による課題解決を推進する、ふるさと納税型クラウドファンディングを活用した資金調達を昨年度に引き続き実施するとともに、市民の生活の質(QOL)の向上に向けた様々な選択肢の提供や、本市が抱える課題の解決につながる事業提案に対して、事業費の一部を支援するリビングラボ推進事業を昨年度より拡充して実施します。
また、コロナ禍においても市民公益活動が停滞しないよう、自治会や市民公益活動団体のニーズに応じた内容でICT活用出前講座を実施するとともに、自治会連合会においてICTを活用したネットワークの構築をめざし調査研究に取り組みます。
さらに、女性の働きやすい職場環境を整備するとともに、キャリアアップに関する意識を改革し、行動変容へとつなげ、職員の多様で積極的なキャリアアップを後押しするため、令和元年度から実施している「女性活躍推進に向けたワーキンググループ」が職員自ら検討を重ね創り上げた研修内容を、「女性のキャリアデザイン研修」へと進化させ本格実施します。
2点目「学びあうひとづくり 彩りあるまちづくり」についてでございます。
はじめに、小中学校の教育活動については、本年度も新型コロナウイルス感染症から子どもたちを守ることはもとより、子どもたちの安全な学びの環境を保障し、子どもたちや保護者に安心していただけるよう『子どもたちの学びを止めない』ための取組みを行ってまいります。
その取組みの一つとして、本市では、オンライン学習ドリルと授業支援アプリを有効に活用することにより、児童生徒1人に1台配備されたタブレットを効果的に活用した家庭学習の充実及び授業の質的な向上を図ります。
また、英語教育の質的向上、児童の意識及び英語活用力の向上を図るため、小学校1校をモデル校とし、英語を母国語とする外国人を配置し、児童が英語科以外においても英語によるコミュニケーションの機会を持ち、使用できるようにイマージョン教育を導入します。
さらに、天候により授業時間確保が不安定となるケースや施設の維持管理等の課題があることから、モデル校において民間施設での水泳授業を実施し、専門指導者による水泳実技指導により、子どもたちの健全な体づくりと水泳技術の向上とともに教員の負担軽減を図ります。
加えて、留守家庭児童会の保護者のニーズに応え、夏休みなどの長期休業期間のみの利用を全校で実施します。
また、令和4年度から全小・中学校区に学校運営協議会制度(コミュニティ・スクール)を導入し、学校・家庭・地域が連携・協働した取組みを進め、「地域とともにある学校づくり」「学校を核とした地域づくり」の推進を図ります。その一環として、小津中学校の長寿命化改良工事にあたり、学校と地域の連携・協働の拠点となる地域交流ゾーンを組み入れていきます。
加えて、就学前施設や学校給食において、保護者負担を変えることなく、安心安全で今まで以上においしい給食を提供するために、まずは米や味噌などからオーガニック等の食材を導入し、子どもの健全な体づくりをめざします。また、季節を感じたり、子どもたちがわくわくするような特別な給食日を設定して食育を推進します。
また、第3次泉大津市文化芸術振興計画を策定し、これまで培ってきた文化芸術資源の保存・活用を図りながら、時代に対応した文化芸術施策を展開し、より多くの市民が文化芸術を通じて交流するまちづくりをめざします。その一つとして、本市のアートやカルチャーの未来について検討する文化ミーティングを引き続き開催し、既存の事業の見直しや新規事業化を進めます。
加えて、国史跡池上曽根遺跡や泉穴師神社本殿・木造神像などの国指定重要文化財、旧海野家住宅などの国登録文化財のほか、新たに市指定文化財となった3万点を超える田中家文書(もんじょ)など、本市が有する数多くの文化財について、デジタルデータを作成し、その魅力と価値をインターネット等で広く発信しPRすることで、泉大津市への愛着心と文化的魅力度の向上を図ります。
さらに、80周年記念事業として実施する健康スポーツフェスティバルや、ウォーキング事業など、市民参加型のスポーツイベントを実施し、市民が運動する機会や仲間づくりの場を創出し、生涯スポーツの推進や健康増進を図ります。
同時に、地域のスポーツ活動の活性化とスポーツ指導者の充実を図るため、スポーツ指導者人材バンク制度を構築し、市内で活動可能なスポーツ指導者を募集します。
そして、図書館シープラは、「すべての市民が価値を創造する図書館」をコンセプトに、書籍や絵本・雑誌の充実に加え、9種類の商用データベースなどビジネスに活用できるコンテンツも取り揃えています。また、多彩な企画・イベントが毎日のように行われており、令和4年度は、様々なノウハウをもつ企業との連携講座も多数開催していく予定です。今後も、多様な学びに出会える“にぎやかな”図書館として、より多くの方に愛される存在となるようサービスの向上に努めてまいります。
3点目「誰もがすこやかにいきいきと暮らせるまちづくり」についてでございます。
コロナ禍で交流や見守りの場、相談する機会の減少がより一層顕著となり、孤独・孤立の問題が顕在化・深刻化してきています。これらの問題を解消するため、官民連携によるオール泉大津での取組みとして、民間の活力を活用した新たな居場所づくりを進めるとともに、従来から様々な分野で実施している施策を整理した新しい冊子やポータルサイトを作成し、施策や事業の見える化を進め、生活困窮者への支援策も含め、個々の課題に応じたサービスにつながりやすくすることで課題の解決を図ります。
また、孤独・孤立対策として、引きこもりがちな在宅高齢者の生活状況の実態把握に努め、適切な支援につなげます。
さらに、認知症の早期発見・対応のため、無料の認知症検診を実施することに加え、リビングラボ推進事業を活用した市民参加型のプログラムを実施し、軽度認知症の症状の改善等につながるノウハウの構築に向けて取り組むとともに、寝たきり高齢者等の尊厳の保持、生活衛生の向上を図るため、訪問理美容サービス利用への助成を行います。
また、令和5年度から令和11年度を計画期間とする泉大津市第5次障がい者計画の策定を行い、引き続き障がい者(児)施策を総合的かつ計画的に推進します。
障がいや発達に課題のある児童とその家族に対し、発達段階に応じた切れ目のない支援を行うため、発達支援の中核となる児童発達支援センターの整備を行うとともに、先天性難聴の早期発見・早期療育により、聴覚障がいによる言語発達等の影響を最小限に抑えるため、新生児聴覚検査に係る費用を助成します。
さらに、子ども医療費助成の対象年齢を18歳到達年度末までに引き上げ、未来を担う子どもたちの健康と子育てを支援します。
また、国の健康・医療戦略のポイントの一つである、未病・予防に関しても、“自分の健康は自分で守る”というセルフケアの推進強化に向けて、市民一人ひとりの健康づくりを推進するための基本理念などを定めた「(仮称)泉大津市健康推進条例」を制定し、市民、地域、団体、企業などが健康づくりに関する施策を包括的に推進し、元気な泉大津市の実現をめざします。
その一つとして、まずは市民が自分の体の状態を多様なヘルスケアデータなどから可視化し、状態を知り、整え、改善することで、市民の生活の質(QOL)の向上をめざします。そのために、質の高い多様なサービスが提供できるよう、市全体をリビングラボの場として、官民連携・市民共創による実証実験を行いながら、健康力の向上に取り組んでまいります。
加えて、大阪府の健活スマートフォンアプリ「アスマイル」に泉大津市の独自ポイントを設定し、市民が取り組む「あしゆび運動」や「健康教室」への参加など、様々な健康活動に対して、電子マネー等に交換できるアスマイルポイントを付与することで、健康活動参加への機運を高めてまいります。
また、がん患者の抗がん剤の副作用や手術後の外見上からくる社会参加への不安や精神的苦痛の軽減を図るため、医療用ウイッグや乳房補正具の購入費用を助成する「アピアランスサポート事業」を開始します。
あしゆびプロジェクトの取組みとしては、新たに高齢者を対象としたあしゆびケアモニターを募集し、足部の状態を整えいつまでも自分の足で生活することができるよう、歩き方やあしゆび体操などの運動講座による足部機能の改善状況の検証を行うとともに、就学前児童を対象として事業効果を高めることを目的とした測定業務の導入に向けた調査研究を進めます。
昨年、市独自の対策として官民連携で実施した、コロナ陽性者に対するオンライン相談、コロナ後遺症者やワクチン後遺症者に対する対策については、市民を守るための事業として、継続して実施してまいります。
4点目「安全で心やすらぐまちづくり」についてでございます。
変化の激しい時代にあっても、協力し助け合うことが最大の災害対策であることに変わりはありません。「自助・共助・公助」にご縁をいただいた企業の「縁助」も加え、助け合いの仕組みづくりを進めてまいります。
そして、次代を担う若年層ほど防災意識が低い傾向にあることから、若年層の防災意識の向上を図るため、楽しみながら防災を学べる体験を提供します。
加えて、ジェンダーレスの取組みとして、性別で区分していた防災服の色や機能を順次統一していきます。さらに、洪水浸水想定区域に居住する妊産婦を対象に、コロナ感染による重症化を低減させるため、ホテル避難制度を継続します。
また、近年、様々な災害が多発化し、地域防災力の要となる消防団員の役割が多様化するなか、消防団員の確保と士気の高揚に繋げるため、報酬制度等を見直し処遇の改善を図ります。
さらに、住宅火災から高齢者を守るため、住宅用火災警報器の設置、維持管理を促進します。
近年、食料価格の高騰が続いており、食料問題が深刻化してくる可能性を危惧しています。農地の少ない本市において、安定的な食料確保と流通の仕組みの構築に向けた研究を進めてまいります。
5点目「コンパクトで居心地のよいまちづくり」についてでございます。
はじめに、官民連携・市民共創により、都市ブランド「アビリティタウン」の形成を先導する場として、市民会館等跡地に市街地の中でもより“みどり”を感じることのできる“ヘルシーパーク”としての公園空間等の整備を行います。
加えて、市民会館跡地周辺の防災性や利便性の向上を図るため、小松町4号線ほかの整備工事を行います。
また、大規模災害への備え、インフラの老朽化対策として、上水道の耐震化ループ幹線の構築をはじめ、重要施設路線等の耐震化や老朽管布設替の計画を推進するとともに、下水道施設の適正な維持管理及び年次計画的な更新を引き続き推進していきます。さらに、道路橋の長寿命化改修工事を計画的に進めるとともに、道路照明柱の点検、建替工事も計画的に行っていきます。
そして、気候変動の影響がますます顕在化しつつある今日、脱炭素化への取組みは国全体の課題です。本市においても2050年までに二酸化炭素排出量実質ゼロをめざす「泉大津市ゼロカーボンシティ宣言」を令和2年6月に表明しており、その脱炭素社会の実現に向け「泉大津市第3次環境基本計画」、「再生可能エネルギー導入ロードマップ」、「泉大津市地球温暖化対策実行計画(区域施策編)」を策定し、脱炭素化の取組みを、より効果的に推進するため調査研究するとともに、市民、団体、企業の一人ひとりが意識して取り組めるよう啓発、連携を進め、地球温暖化対策を推進してまいります。
加えて、「きれいにしよか!泉大津!」を合言葉に、ごみ拾い活動を楽しんでもらえるよう、ごみ拾いアプリ「ピリカ」を活用した事業やスポGOMI大会などを実施し、清掃活動のモチベーション継続に取り組みます。
6点目「誇れる・選ばれる・集えるまちづくり」についてでございます。
新型コロナウイルス感染症の影響を受けた地域経済や交流人口の回復を図るため、地域資源を活かしながら、人と企業が集まり、アイデアと活気にあふれるまちをめざした取組みを展開してまいります。
はじめに、80周年記念事業として、市民の皆様にまちへの愛着や誇りを一層高めてもらえるよう、本市の地域資源であり、普段は訪れる機会が少ない泉大津フェニックスや市内の店舗等をはじめ、泉大津の魅力あるスポットを紹介し、市民をはじめ多くの人が訪れ、泉大津の魅力を再発見していただくイベント等を実施します。
加えて、港湾エリアの公園や緑地を活用した都市型アウトドアなどの親水空間の創出をめざし、社会実証実験等を通じて、港湾エリアのにぎわいを創出する事業を行う民間事業者等を支援します。
また、市内宿泊需要の回復を図るとともに、泉大津市への来訪・滞在を促進し、地域の活性化を図るため、地域特産品付き宿泊プランの利用者に対し宿泊割引を行う宿泊等促進事業を実施します。
さらに、市内における創業・起業を促進するため、泉大津商工会議所と連携し、国の特定創業支援等事業に加えて、本市独自の会社設立支援事業等を推進し、創業時の支援を行います。
7点目「健全な行財政と都市経営に基づく市民サービス」についてでございます。
コロナ禍によって社会課題の影響が深刻になる中、社会全体のデジタル化に向けた取組みは、ますます重要となっています。本市においても、自らが担う行政サービスについてデジタル技術やデータを活用し、市民の利便性を向上させるとともに、自治体DX、デジタル市役所の推進を図ってまいります。
はじめに、市民サービスの向上や新型コロナウイルス感染症の感染リスクを押さえ、非接触・非対面での行動様式や社会全体としての行動変容の在り方などを確立させていくため、市役所に来庁せずに手続きができるオンライン申請サービスの拡充を図ります。
加えて、市役所内の環境整備として、電話問い合わせに対し、自動音声案内を導入し、応答の取次や保留による待ち時間の減少などスムーズな電話応対につなげるとともに、市民課窓口にキャッシュレス対応可能なセミセルフレジを設置し、現金授受の接触を減らすとともに、キャッシュレス支払いを進めることにより、市民の利便性の向上を図ってまいります。
スポーツ施設や学校体育施設の利用に際しても、4月利用分よりインターネット上で利用手続きが完結でき、鍵の受け渡しなく、予約者自身で施設の開錠ができる予約システムを導入するとともに、総合体育館内にWi-Fi通信環境を整備します。
一方で、これらのデジタル技術の活用に不安を抱える高齢者に対し、デジタル社会の利便性を実感し、安心してご利用いただけるよう、令和3年度に引き続き、スマートフォン教室を拡充して実施します。
また、様々な分野においてデジタル化が進む中にあっても、広く市民の皆様に直接情報をお届けできる手段として「広報紙」は重要な役割を担っています。ついては、より情報が伝わりやすい広報紙の実現に向けて、民間事業者のノウハウを活用して広報紙の作成を行います。
最後に、市立病院についてです。
コロナ禍以前から経営的な苦境にある泉大津市立病院においては、病院事業会計の健全化に向けた収支構造の抜本的な転換を図るため、地理的に近接し、かつ機能的にも類似・重複する府中病院との機能統合、再編・ネットワーク化により、今後の人口動態予測に基づく将来の医療需要の変化を見据えた持続可能な医療提供体制の構築をめざしています。
この実現に向けて、令和4年度においては、(仮称)新泉大津市立病院整備事業を着実に進めるとともに、現在の市立病院の改修に係る設計業務に着手します。
加えて、これらの統合、再編・ネットワーク化を着地点として見据えながら、新たに国から示される公立病院改革ガイドラインを踏まえた「経営強化プラン」の策定作業を進めます。
<令和4年度当初予算案について>
令和4年度当初予算案につきましては、
○一般会計 | 341億7,413万円(対前年度比7.5%増) |
○特別会計(国民健康保険事業特別会計 外3特別会計) | 157億3,745万円(対前年度比3.1%増) |
○水道事業会計 | 28億7,412万円(対前年度比0.3%増) |
○下水道事業会計 | 58億9,155万円(対前年度比4.5%増) |
○病院事業会計 | 81億4,583万円(対前年度比18.6%増) |
○全会計合計 | 668億2,308万円(対前年度比7.1%増) |
でございます。
以上が令和4年度に向けての私の市政運営の基本方針ですが、結びに あたりまして、例年同様に市民の皆様に「3つのお願い」があります。それは、 あいさつ、ごみ拾い、みどりを増やす運動です。 「人と人のつながりを大切にする」「まちを綺麗にする」「みどりを育む」まちづくりを基本とし、市民の皆様一人ひとりとともに、小さなアクションを積み重ねていきたく思います。一人の力は微力であっても無力ではない。「一燈照隅 万燈照国」という言葉のように、一人ひとりが持つ力を信じています。自然との調和、お互い様、おかげ様、利他の心など、日本が古来より紡いできた和の心を、職員、市民の皆様と大切にしながら、ともにコロナ禍を乗り越え、泉大津市を前に進めていくために全力を尽くす所存です。議員各位並びに市民の皆様におかれましては、格段のご支援・ご協力をいただきますよう、心からお願い申し上げまして、私の施政方針と、令和4年度の取組み及び当初予算案についての説明といたします。
令和4年2月21日
泉大津市長 南出 賢一
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更新日:2023年08月01日