○泉大津市環境保全条例

昭和51年4月1日

条例第14号

第1章 総則

(目的)

第1条 この条例は、市民が健康で、文化的な生活を営むためには、良好な環境がきわめて重要であることにかんがみ、良好な環境の確保に関する、市長、市民及び事業者の責務を明らかにし、市民の環境をまもるための施策の基本となる事項、その他必要な事項を定めることにより、その施策の総合的な推進を図り、もって市民の良好な環境を確保することを目的とする。

(責務)

第2条 市長は、前条の目的を達成するため、良好な環境の確保に必要な施策を策定し、これを実施しなければならない。

2 市民は、市長が実施する環境保全に関する施策に協力するとともに、すすんで良好な環境の確保に努めなければならない。

3 事業者は、事業活動により自然環境及び生活環境をそこなうことのないよう、必要な措置を講じるとともに、市長が実施する環境保全に関する施策に協力して良好な環境の確保に努めなければならない。

第2章 生活環境の保全

第1節 公害の防止

(公害防止計画)

第3条 市長は、公害の防止に関する総合的な計画を策定し、その目的が達成できるよう努めなければならない。

(規制基準等の遵守)

第4条 事業者は、公害関係法令又は大阪府環境基本条例(平成6年大阪府条例第5号)、大阪府環境影響評価条例(平成10年大阪府条例第3号)若しくは大阪府生活環境の保全等に関する条例(平成6年大阪府条例第6号)に定める規制基準等を超える公害の原因となる物質等を発生させ、排出し、又は飛散させてはならない。

(平12条例3・一部改正)

(事前協議)

第5条 事業者は、公害関係法令又は大阪府生活環境の保全等に関する条例に定められた特定施設等の許可を受け、又は届出の手続を行う場合には、あらかじめ市長と協議しなければならない。

(平12条例3・一部改正)

第2節 公共の場所等の清潔の保持

(公共の場所の清潔保持の原則)

第6条 何人も、道路、公園、広場、河川、水路、港湾その他公共の場所を汚損してはならない。

(公共の場所の管理者の義務)

第7条 前条に規定する公共の場所の管理者は、その管理する場所の清潔を保持しなければならない。

(印刷物等配布者の清掃義務)

第8条 道路、公園、広場、その他公共の場所において、印刷物等を公衆に配布し、又は配布させた者は、その場所及び周辺に印刷物等が散乱した場合には、すみやかに清掃し、その印刷物等を除去しなければならない。

(工事施行者の義務)

第9条 土木工事、建築工事、その他の工事を行う者は、その工事に関し、土砂、廃材、資材等が、道路、その他公共の場所あるいは、近隣の土地又は家屋に飛散、脱落、流出、又は堆積しないよう必要な措置を講じなければならない。

(広告宣伝行為の原則)

第10条 何人も屋外において、広告物により広告宣伝行為を行うにあたっては、屋外広告物法(昭和24年法律第189号)及び大阪府屋外広告物法施行条例(昭和24年大阪府条例第79号)を遵守しなければならない。

(勧告及び命令)

第11条 市長は、第6条第8条第9条及び第10条の規定に違反し、公共の場所等の環境を著しく害していると認められる者に対して、必要な措置をとることを勧告し、又は命じることができる。

第3節 空き地等及び建築物等の管理等

(平27条例24・改称)

(不法投棄の禁止)

第12条 何人も、空き地及び休耕地(以下「空き地等」という。)並びに建築物(建築基準法(昭和25年法律第201号)第2条第1号に規定するものをいう。以下同じ。)及びその敷地(以下「建築物等」という。)並びに野つぼ、野井戸、池沼、水路等(以下「野つぼ等」という。)に廃棄物(廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和45年法律第137号)第2条第1項に規定する「廃棄物」をいう。以下同じ。)を投棄してはならない。

(平27条例24・一部改正)

(空き地等、建築物等及び野つぼ等の管理)

第13条 空き地等、建築物等及び野つぼ等の占有者、所有者又は管理者(以下「占有者等」という。)は、当該場所が犯罪、青少年の非行行為、災害等の発生源とならないよう適正な管理に努めなければならない。

(平27条例24・一部改正)

(空き地等の占有者等の義務)

第14条 空き地等の占有者等は、次の各号の規定を遵守し、その土地及びその土地に置かれた物を適正に管理しなければならない。

(1) 空き地等における雑草、枯草若しくは投棄物を除去し、及び廃棄物の投棄の防止若しくは危険の防止のための施設を設置すること。

(2) 空き地等を作業場、物置場又は駐車場等として利用し、又は利用させているときは、そこでの作業又はそこに置かれた物により、近隣住民等の生命、身体に危害を及ぼし、又は生活環境を阻害することのないよう努めること。

(平27条例24・一部改正)

(建築物等の占有者等の義務)

第14条の2 建築物等の占有者等は、次の各号の規定を遵守し、建築物等を適正に管理しなければならない。

(1) 建築物等の倒壊及び建築材料の剥落、飛散を防止するため、補修等の必要な措置を講じること。

(2) 廃棄物の投棄を防止するため、柵等を設置する等の必要な措置を講じること。

(3) 病害虫の発生を防止するため、薬剤の散布等の必要な措置を講じること。

(4) 悪臭、異臭の発生を防止するための必要な措置を講じること。

(5) 飼育されていない動物等のすみ場所になることを防止するための必要な措置を講じること。

(6) 交通の障害になることを防止するための必要な措置を講じること。

(7) 前各号に掲げるもののほか、良好な住環境を保持すること。

2 建築物等の占有者等は、当該建築物等の敷地に投棄された廃棄物を除去するとともに、繁茂した樹木及び雑草が、近隣住民の生活環境及び安全を阻害しないよう剪定、除去等の必要な措置を講じなければならない。

(平27条例24・追加)

(野つぼ等の占有者等の義務)

第15条 野つぼ等の占有者等は、転落事故の防止若しくは廃棄物の投棄を防止するために、柵を設置する等必要な措置を講じなければならない。

2 野つぼ等の占有者等は、当該野つぼ等が必要でなくなったときは、すみやかに埋立てる等、安全な措置を講じなければならない。

(平27条例24・一部改正)

(助成等の措置)

第16条 市長は、前条第1項の規定に基づき、事故防止施設の設置等の措置を行う者に対して、必要と認めた場合、助成及び指導を行うものとする。

(勧告、命令及び行政代執行)

第17条 市長は、空き地等、建築物等及び野つぼ等の占有者等が、空き地等、建築物等及び野つぼ等の管理について、第13条から第15条までの規定に違反し、かつ、これを放置することが、近隣住民等の生命、身体に危害を及ぼし、又は生活環境を阻害すると認めるときは、当該空き地等、建築物等及び野つぼ等の占有者等に対して、すみやかに必要な措置をとるよう勧告し、又は命じることができる。

2 市長は、前項の命令を受けた者が、これを履行しないときは、行政代執行法(昭和23年法律第43号)の規定により、自ら当該場所及び施設について必要な措置をとり、又は第三者をしてこれを行わせ、その費用を命令を受けた者から徴収することができる。

(平27条例24・一部改正)

第4節 良好な住環境保全の原則

(建築の原則)

第18条 建築物を建築(建築基準法第2条第13号に規定する行為をいう。以下同じ。)しようとする者(以下「建築主」という。)は、良好な環境を確保することが、市民共有の利益であることを自覚し、その建築するに当ってその建築物が、日照等近隣の住環境に支障を及ぼさないよう努めなければならない。

(平27条例24・一部改正)

(放送電波受信障害の防止義務)

第19条 建築主は、建築しようとする建築物により、近隣住民のテレビジョン又はラジオの放送電波の受信に障害(以下「電波障害」という。)が生じるおそれのある場合には、あらかじめその影響が予想される区域の受信状況の調査等、必要な措置を講じなければならない。

2 建築物の建築により電波障害が生じたときは、建築主はすみやかに自らの責任において、近隣住民が正常な電波を受信できるよう必要な措置を講じなければならない。

第5節 愛がん動物の管理

(愛がん動物の飼育者の義務)

第20条 愛がん動物の飼育者は、愛がん動物にかかる関係法令を遵守し、悪臭の発散の防止及び病害虫の発生の予防等、衛生上の適正な管理に努めるとともに、人の生命、身体若しくは財産に害を加え、又は人に迷惑を及ぼすことのないよう適正に飼育しなければならない。

2 愛がん動物の飼育者は、当該動物が不用となったとき、又は死亡したときは、自らの責任において適切に措置しなければならない。

(勧告及び命令)

第21条 市長は、前条の規定に違反し、人の生命、身体若しくは財産あるいは近隣の生活環境を著しく害し、又は害するおそれがあると認めるときは、その飼育者に対し、飼育方法の改善その他必要な措置をとるよう勧告し、又は命じることができる。

第3章 自然環境の保全

第1節 緑化の推進

(市長等の緑化義務等)

第22条 市長その他公共施設の管理者は、みどりの確保に資するため、その管理する学校、公園、広場、道路その他の公共施設における緑化計画を定め樹木等の植栽に努めなければならない。

2 市長は、市民のみどりを愛する意識の高揚に努めなければならない。

(市民の緑化義務)

第23条 すべての市民は、その占有し又は管理する家屋の敷地等に、樹木等を植栽し、積極的にみどり豊かな環境を高めるように努めなければならない。

(事業者の緑化義務)

第24条 事業者は、工場、事業場等の敷地に積極的に樹木等の植栽をする等、当該工場又は事業場の緑化に努めなければならない。

(空き地等の緑化)

第25条 空き地等の占有者等は、すすんで当該空き地等に樹木等を植栽し、緑化に努めなければならない。

2 市長は、空き地等で、緑化の必要があると認めるときは、当該空き地等の占有者等に対し、空き地等の一部又は全部に、樹木等を植栽し、緑化に努めるよう要請することができる。

3 前項の要請を受けた空き地等の占有者等は、特別な事情がない限り、緑化に努めなければならない。

(平27条例24・一部改正)

(苗木の供与等)

第26条 市長は、第23条第24条及び前条の規定に基づき、緑化を行う者に対し、苗木(種子を含む)の供与、緑化の相談等緑化に必要な措置を講じるものとする。

第2節 保護樹木

(保護樹木の指定)

第27条 市長は、良好な環境を確保するため、その保護に積極的に助力する必要があると認める樹木を、保護樹木として指定することができる。

2 市長は、保護樹木として指定しようとする時は、あらかじめ指定しようとする樹木の占有者及び当該樹木の所在する土地の占有者の同意を得なければならない。

(標識の設置等)

第28条 市長は、保護樹木を指定したときは、当該保護樹木及び当該保護樹木の所在する土地の占有者(以下「保護樹木等の占有者」という。)に、その旨、通知するとともに、当該保護樹木の所在する土地に、これを表示する標識を設置するものとする。

2 保護樹木等の占有者は、正当な理由がない限り前項の標識の設置を拒み、又は妨げてはならない。

3 何人も第1項の規定により設置された標識を移転、除去、汚損、又は損壊してはならない。

(占有者の義務)

第29条 保護樹木等の占有者は、保護樹木の枯損の防止、その他その保護に努めなければならない。

2 保護樹木等の占有者が変更したときは、新たに保護樹木等の占有者となった者は、遅滞なくその旨を市長に届け出なければならない。

3 保護樹木が枯損したときは、保護樹木の占有者は、遅滞なくその旨を市長に届け出なければならない。

(保護樹木に係る行為の制限)

第30条 何人も、保護樹木の損傷、又は原状の変更その他その保護に影響を及ぼす行為をしてはならない。ただし、規則で定めるところにより、市長の許可を得た場合は、この限りでない。

2 前項の規定は、保護樹木の占有者又はその者の委託を受けた者が行う。

次の各号に掲げる行為については適用しない。

(1) 通常の管理行為としての枯損枝、危険枝の切除又は整枝、せんてい。

(2) 非常災害のために、必要な応急措置として行う行為。

3 前項第2号に掲げる行為をした者は、遅滞なく市長にその旨を届け出なければならない。

4 第1項ただし書の許可には、保護樹木を保護するために必要な限度において条件を付することができる。

(助言、指導及び助成)

第31条 市長は、保護樹木の保護に関し、必要があると認めるときは、保護樹木の占有者に対し、必要な助言、指導、又は助成をすることができる。

(指定の解除)

第32条 市長は、保護樹木がその価値を失ったときは、その指定を解除するものとする。この場合においては、第27条第2項の規定を準用する。

2 前項の規定により指定を解除したときは、遅滞なく、当該保護樹木等の占有者にその旨、通知しなければならない。

第4章 文化環境の保全

(文化財の保護)

第33条 泉大津市教育委員会は、文化財(文化財保護法(昭和25年法律第214号)第2条第1項に規定するものをいう。以下同じ。)の保護に関し、監督庁の指導のもとに、必要な施策を講じなければならない。

2 何人も、文化財の保護に関する諸規定を遵守するとともに、文化財の保護に関する施策及び指導に従い、文化財を消滅し、破壊し又は損傷する等その価値を減少させることのないようにするとともに、すすんでその保護に努めなければならない。

第5章 環境保全審議会等

(環境保全審議会の設置)

第34条 市長の附属機関として、泉大津市環境保全審議会(以下「審議会」という。)を置く。

2 審議会は、市長の諮問に応じ、良好な環境の確保に関する基本的事項又は重要事項を調査審議するものとする。

3 審議会は、良好な環境の確保に関する事項に関し、市長に意見を述べることができる。

4 前3項に定めるもののほか、審議会の組織及び運営に関し必要な事項は規則で定める。

(紛争の調整)

第35条 この条例に規定する事項に関して紛争が生じ、その解決が容易でないときは、当該紛争の当事者は、市長に紛争の調整を申し立てることができる。

2 市長は、前項の申し立てを処理するため、環境問題紛争調整委員を置く。

3 前2項に定めるもののほか、紛争の調整に関し、必要な事項は、規則で定める。

第6章 補則

(立入り調査)

第36条 市長又は教育委員会は、この条例の施行に必要な限度において、その職員に土地又は建築物等に立入り調査させ、又は関係者に対し必要な指示又は指導を行わせることができる。

2 前項の規定により、立入り調査等を行う職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係者に掲示しなければならない。

(平27条例24・一部改正)

(委任)

第37条 この条例に規定するもののほか、この条例の施行について必要な事項は、別に定める。

 抄

1 この条例は、公布の日から起算して90日を経過した日から施行する。

(平成12年3月1日条例第3号) 抄

(施行期日)

1 この条例は、平成12年4月1日から施行する。

(平成27年6月29日条例第24号)

(施行期日)

1 この条例中第1条の規定は平成27年7月1日から、第2条の規定は平成28年1月1日から施行する。

(経過措置)

2 第1条の規定による改正後の泉大津市環境保全条例第17条の規定にかかわらず、平成27年7月1日から同年12月31日までの間は、同条中「第13条から第15条まで」とあるのは「第13条、第14条及び第15条」と読み替える。

泉大津市環境保全条例

昭和51年4月1日 条例第14号

(平成28年1月1日施行)

体系情報
第10類 交通・環境保全/第3章 環境保全
沿革情報
昭和51年4月1日 条例第14号
平成12年3月1日 条例第3号
平成27年6月29日 条例第24号